最近ニュースでよく「投資詐欺」について聞くことが増えてきたように思います。実際に投資詐欺は年々増えていて、株式会社アドバンが運営する「テクニカルブック」のアンケート調査だと2023年10月11日~10月18日の期間において、20歳以上の男女の20%程度が過去1年間に投資詐欺に接触しているとの結果が出ています(下記参照)
昔よりも増えているみたいだけど、どうして近年増えたんだろう?
警察庁によると、投資詐欺の被害額が増加した原因として、新型コロナウイルス禍における収入減や、株価の高騰などから、投資や資産運用への関心が高まったことなどが挙げられているみたい。
新NISAも話題だったし、国が投資を推進しているところもあるから必然的に関心は高まるよね。
一昔前は投資をやっている人は珍しかったような感じだけど、今は学生さんもFXや株、仮想通貨なんかで何かしら投資をしているイメージがあるよね。
「投資詐欺なんて自分には全く関係ない話だし…」
と思う方は多いと思いますが、自分もそんなのに騙されるわけがないと思っているタイプでした。
それでも、過去に投資関連で痛い目を見た経験があるので、いつどこでどのように騙されるかは分からないと思っています。
今回の記事は投資詐欺に巻き込まれてしまった友人Mくんの事例です。
相談を受け、過去に詐欺に遭って悔しい思いをした自分の経験を糧に解決に向けて動いた結果を記載してあります。
ある程度落ちるところに落ちたために、友人に今回の投資詐欺の経緯について書いてもらいました。プライバシーに配慮し、友人からの原文を一部変えています。
いずれにしても、注意喚起と誰かのためになればという思いで共有します。
記事を読んで未然に投資詐欺を防げたり、誰かの解決のヒントになればいいよね。
そうだね…って誰やキミ!
新しいメンバーのれおしゃんです///
一旦置いておいて、早速今回のケースについて記載します。
今回の被害者Mくんについてと投資詐欺事件の発端
僕は心を許せる友人というのは少なく、人付き合いも苦手な方だったので友達を増やそうともせず狭く深くの考え方をする人間でした。
事の発端は友人Aから持ちかけられた投資話でした。
Mくんに書いてもらったためある程度原文を残していますが、彼はとても気さくで頭のいいナイスガイです。
友人Aとは高校卒業後に就職した会社で仲良くなった同期で、とても気が合い仲良くなるうちに心を開けた数少ない友人だったそうです。
バイナリーやFXで稼いでいるという話はちょくちょく本人から聞いており、ブランドの服やアクセサリーを常に身につけていて、素人目から見てもかなり稼いでいる事が分かりました。
その後家庭の事情で会社を辞め、地元に帰ってから2年が経った頃に今回の事件が起こりました。
Aとは同郷でもあったため彼が帰省してきた時は必ず飲みに行くなど交友は続いていましたのですが、そんな折Aからある投資話を持ちかけられました。
中国にある会社がNASDAQに上場する。上場する前に買える人に頼み自分も株を買ったが今すぐに現金が必要になったため手放したく無いが、200万で株を買ってくれる人を探している。
今の僕からしたらなんのソースもない、どっからどう見ても詐欺だとわかるような話ですが、当時の自分からしたら、そんな普通じゃ買えない株を買えるなんてすごい!と思いました。
よく聞くやつだよね…
少し考える時間をくれと言うと、
「こんな美味い話の買い手はいくらでもいる。友達のお前に1番最初に話してやった。時間もないからすぐに決めてくれ。」
と言われて碌に会社の名前も聞かずに買うことを決めました。
買う際に受けた説明は下記3点でした。
- 上場した場合、株価は買った投資の値段より高い金額からのスタートになるので原資は約1.5倍から2倍になる。
- 上場したらすぐに売っても良いし長期保有してさらに株価が上がるのを待っても良い。
- 上場しなかった場合は原資をAから必ず返金する。
という元本保証の約束された投資話でした。
その翌日から50万ずつ4回に分けAに振り込み株の購入が完了したと報告を受けました。美味すぎる儲け話を友人の話だからと一片の疑いも持たずに聞き入れ、金を渡した。これが全ての事の発端でした。
契約書みたいなのは交わしたの?
全て口約束で契約書を交わすという頭は何一つありませんでした。
進展のない投資話と返ってこないお金
購入してから毎週のように進展をAに尋ねますが、返答はいつも決まって、
「まだわからない、もう少しで上場するはずだ。わかったら連絡する。」
というものでした。半年ほどその状態が続き、そして上場中止の連絡を受けました。僕は直ちに返金を要求しましたが、Aから受けた説明はこういうものでした。
「返金したいが、まずは株を買ってくれた人間の元へ金を税金対策のために手渡しで受け取りに行かなければならない。仕事もあるのですぐには取りに行けない。少し待ってくれ。」
ちょっと何言ってるか分からない。
僕はなんとか日程調整をして早く取りに行ってくれと何度催促をしてもAが取りに行くことはありませんでした。
そのまま時は流れ、上場中止の連絡から更に半年以上経った頃、ようやくAからお金を取ってきたという連絡が入りました。
すぐに送金を要求すると、金は地銀に入れてしまいコンビニからでは送金できなくなってしまった。地元にいる母親に頼んで送金してもらうのでもう少し待ってくれと言われました。
今の時代、地銀でもコンビニから送金出金できるやろ普通…
そうなんですよね。なのでこの頃にはすでにAに対して不信感を抱いていました。
結局そのまま数ヶ月催促を続けましたが、母親も仕事があるのでなかなか振り込みできないと言い、挙げ句の果てに自分が地元に帰り地銀から振り込むのでそれまで待ってくれと言い始めました。
あまりにも身勝手ですが、そう言われてしまうと僕には了承以外の選択肢はありませんでした。
いつまでも返ってこないお金と追加融資
そんな折、AからFXがやりたいので50貸して貰えないかと言われました。Aとはリアルタイムでトレードを一緒にしていた時期もあり、僕にFXを教えてくれて存在でもあったので、貸した金すら返ってこない状況でしたが、少しでも元金を返してもらいたかった僕は、
・Aの利益から30%貰える
・1週間のみ
の条件で貸すことを決めてしまいました。
おいおい…
欲は怖いと思います。少しでも取り返したくて必死だったのだと思います。
結局1週間後にはAとの連絡すら途絶えてしまいました。
追加で失ったお金と謎の銀行凍結
これを読んでいただいている皆さんの予想通りだとは思いますが、追加で貸した50万ももちろん返ってきませんでした。
ミイラ取りがミイラになるってのはこのことだよな…
早くお金を返してくれるよう催促を続けていましたが、気付けば追加融資から約1年が経過していました。
この間、「送金する」と言われ何度も銀行口座を確認するなどの時間もありましたが、
「詐欺で追われている地元の友人に金を貸すために口座間で金銭のやり取りをしたせいで詐欺に加担したと疑われてしまい銀行が凍結して弁護士に依頼しているところだ」
などと、よく分からない理由でずっと待たされるということもありました。
凍結解除の手続きを弁護士に依頼したと言い、凍結解除まで1ヶ月近くかかるとのことでしたが、連絡は途切れ途切れとなり、1ヶ月が経っても2ヶ月が経っても凍結が解除されることはありませんでした。
真相は不明のまま、貸した250万円がいつまで経っても返ってこない状態なのが確かな事実でした。
元友人との関係悪化と苦しみ
いつまで経っても凍結が解除されることはなく、次第にAに対して抱く不信感は大きくなっていき、交わす連絡も業務連絡じみ、催促の連絡ばかりするようになっていました。
Aとは本当に仲が良く親友と呼べる存在であり、一緒にいて楽しい思い出しかなかったのですがこの頃からはその思い出すら薄れていき、怒りや嫌悪しか感じなくなっていました。
この頃の少し前くらいから僕に相談してくれていたけど、ただただひたすら苦しんでいたもんね。
この頃から僕は仕事をしていると激しい動悸を感じその場から動けなくなることが頻発していました。病院に行って検査をしても何も異常はなく、ストレス性の動悸ではないかと言われました。多分鬱状態だったと思います。
仕事中も休日も寝る前ですら貸金がいつ返ってくるのか、返ってくるまでの苦しい生活はいつまで続くのか、こんなゴールのない終わらない不安が頭の中をぐるぐる回る感覚で寝られない日も少なくなかったです。
見捨てられない情と偽善
Aの口座凍結が解除されない期間が続き、1番困るのは他でもないA本人です。
当初はクレジットカードで凍結解除まで食い繋ぐ気でいたようですがそれも次第に苦しくなったようで、僕に追加で貸金の依頼をしてきました。
自分自身も貸した金が返ってこないので苦しくはありましたが、まだ少し蓄えがある状態でした。絶対貸してはいけないと分かっていたものの、今までの思い出が脳裏によぎってしまい、結局30万円を当面の生活費として貸してしまいました。
この時めちゃくちゃ怒ったのを覚えている。
貸す前に相談なく、貸した後に打ち明けられてめちゃくちゃ説教した思い出がございます。
「優しすぎる、甘い」と普通に怒られたのを覚えてます。
振り返ると僕のは優しさではなく、断り切る、突き放す勇気が無かっただけなのだと思います。
「これは親友を助ける行為だ、自分はいいことをした」という安い自己満足を感じたかったのかも知れません。
まぁ説教しておいて何だけど、ブーメランすぎてよく分かるというやつなんだよね()
貸金を全回収するための追い貸金
30万を生活費として貸してから約1ヶ月が経った頃、
「融資をしてくれる人間を見つけた」
とAから連絡がありました。彼の話によると融資を受けるには保証人が必要だが保証金として25万を払えば500万を無利子で借りられるとのことでした。
貸し手に何のメリットもない融資があるのかとは思いましたが、融資先の人とのLINEのやり取りなどを見せられ僕も信じてしまい、500万の融資を受けられたら直ぐに貸している280+25の305万を返済するとの約束で25万を貸しました。
おい、これ知らんかったぞ!!
30万円を追加で貸したことで生活にも余裕が無くなっていたので飛びつくように25万円を貸しました。
…
その後無事に融資を受けられたようでAが凍結後に新しく作った別銀行口座には500万の残高を確認しました。
「これで返ってくる!」と歓喜し直ちに返済を要求しAに振込をしてもらったのですが、3日経っても銀行に着金がされません。
新しく作った口座にも警察によって制限がかけられていると言い訳をしましたが、さすがにここから本格的にAを疑うこととなりました。
ここで見ていられなくなった僕が弁護士を使ってきちんと真実を明らかにして法的にお金をちゃんと取り返すようアドバイスをし、弁護士を紹介するにいたりました。
正直契約書がなく、銀行の入出金履歴やLINEのやり取りのみだったので泣き寝入りするしかない可能性を考えましたが、それでもいたずらに時が過ぎるだけだったので動くようにアドバイスしました。
弁護士依頼への葛藤と無駄にしたお金と時間
弁護士を紹介していただき相談だけでもしてみることにしました。弁護士への相談方法ですが、僕は今まで弁護士事務所へ赴くか電話相談かの2択しかないと思っていましたが、クライアントに合わせて相談方法をメールやメッセージなど柔軟に対応してくれることに驚きました。
メールで弁護士に現在までの経緯を説明すると、次のような回答が来ました。
「先方はかなり金に困っているようなので、直ぐに回収は困難と思いますがオーソドックスなやり方としては裁判をして判決をもらい、預金口座等を調査して差し押さえるというやり方です。
なお、判決前に預金を調査することはできません。
直ぐに回収できなくとも、判決を取れば時効期間は10年になります。
一方、このまま放置しておくと5年で消滅時効になる可能性があります。
返答もらったものの、仲の良かった人間を訴えるしかないと言う事実にとても気後れしてしまい、また、弁護士費用も決して安い金額では無かったのでこの時は相談止まりでした。
貸した金を更にお金を支払い回収できるかもわからない弁護士依頼をすることに強い抵抗感を覚えた僕は、友人に相談をしながら出来ることが尽きるまで自分で回収を試みようとしました。
回収できなかった場合は弁護士費用が追加で発生するだけだから、友人なら話し合いなどで解決したい気持ちは分かる。
ただ、「弁護士費用なら俺が出すよ」って言っても踏み切らなかったのは友達を訴えたくないってのが一番大きい要因だったんだと思います。
進展しない話と借用書と契約書
ここで、とても大事なことを言います。とても大事なことです。すごく大事なことなので2回言いました。
2回言うほど大事なことなので見出し付けておきます。
とても大事なこと
人にお金を貸す際は、友達だろうが親戚だろうが親だろうが借用書やそれに準ずる契約書を必ず交わしましょう。連帯保証人もつけられると安心感はさらに上がります。
そしてもし可能であれば公正証書を作りましょう。
公正証書を作成することができれば、もし返済が滞ったりした際には裁判を介さずに強制執行に取り掛かることができる魔法の契約書です。
ちなみに、普通はお金の貸し借りをする際に書くのが借用書や金銭消費貸借契約書です。
ですが、お金の貸し借りをした後でも作成できる契約書もあります。
それを債務承認弁済契約書と言います。債務承認弁済契約書とは、債務者が債務を負っていることを承認し、その債務の弁済方法等を記した契約書を指します。
また、債権が複数ある場合に債務承認弁済契約書にて一つにまとめることもできます。作成日からにはなりますが利息を請求することも可能です。
僕は交わしていなかったのでとても苦労をすることになりました。経験者だからこそのアドバイスです。
要するに金銭のやり取りが発生する時はきちんと適正な書類を作成しろってことだね。これは自分の経験的にも絶対だと思う。
たまに「縁故売買なので契約書の類は作成できない」って言い訳するケースもあるけど、その場合はその話がどんなに魅力的でも基本的には断った方がいいと思う。
弁護士へ依頼の決意と弁護士がもたらす安心感
弁護士に頼らずに自分で何とかしようと思ったものの、連絡をしても基本的に無視され、状況が一向に好転しせず時間だけが過ぎていきました。
そのうち全く眠れなくなり、急に動けないほどの動悸に襲われるなど、精神的に限界を迎えてしました。仕事や日常生活に支障を来すようになってしまったため、以前相談した弁護士の先生に依頼をすることにしました。
回収見込みやコストを考えて泣き寝入りも考えていたけど、人生経験としてもとりあえずやれるだけやってみようと伝えたんだよね。
いい方に転んでも空振りでも、きっとそれは自分のためにも、そして誰かのためにもなるからということで、こうして今回の記事になるにいたっております。
紹介してもらった弁護士は住んでいるところから遠く、弁護士事務所まで会いにいかなければならないのかと思っていましたが、ZOOMミーティングが可能でした。
そのまま回収方法の相談になり、弁護士から提案された方法が2つありました。
一つ目は、民事訴訟を起こし裁判で確定判決を受け、強制執行に移る方法
二つめは、支払督促にて裁判無しでの確定判決を受ける方法です。
違いは判決を受けられるまでのスピードです。
民事訴訟の場合、第一回の審議が始まるまでにまず一ヶ月がかかり相手方が反論してくるようであれば第二回がさらに一ヶ月後、というように判決がもらえるまでの期間が長いです。
それに比べて支払督促では非常にスピーディに判決をもらうことができます。支払督促を債務者に送り、2週間なにも反応がなければ次は仮「執行宣言付支払督促」を送れるようになります。それに対してまた2週間の間相手方からの異議が申立されなければ、訴訟の判決と同じ効力を有するものとなり、その時点で強制執行が可能となるものです。
裁判が1ヶ月毎に開かれるのに対し支払督促は1ヶ月で判決を受けることができるということです。
スピーディーなのは支払督促なこと、おじさん覚えた。
ですが注意点もあります。支払督促を送る上では契約書などの必要な証拠はなく申立てを行うだけで済むのですが、相手方に異議を申し立てられた場合はその時点から裁判を始めることになるため、最初から民事裁判を起こすより無駄な時間がかかってしまいます。
弁護士の意見も聞き、異議を申し立てられる可能性の低さから僕は支払督促での回収を試みることとしました。
弁護士に委任状などの必要書類を送り後は弁護士からの連絡を待つだけとなり、ここでふと精神的に少し楽になっていることに気が付きました。
夜も寝付けるようになり、動悸もすることがなくなりました。自分が催促に動かなくても弁護士が動いてくれている安心感は尋常ではありませんでした。
確実に事態が進展しているってのはやっぱり安心感はあるよね。
いつまでも出口が見えない状態だと精神的にくるものね。
弁護士費用について
ここで忘れてはいけないのが弁護士費用となります。
まず、支払督促の着手金で25万です。
決して安い金額ではありません。
そしてもし支払督促で確定判決が得られた場合の弁護士報酬が約20%です。
今回のケースだと弁護士報酬は60万程度になります。
回収しようすとする額によってはここが最大のネックで費用倒れになる恐れが大きいポイントだよね。
狡猾に人を騙すヤツらはこの点を熟知しているから、法的手段を取りづらいギリギリのラインの金額を騙そうとする傾向があると思う。
判決を得られるとそのまま強制執行に移る事になるのですが、ここで注意なのが強制執行は別件となり、弁護士に再び依頼しなければならないという点です。
つまり、強制執行一件につき着手金も再び発生します。
弁護士にもよりますが、大体一件につき10万前後みたいです。
さらに、強制執行にて差押えにより給与や銀行預金から得られた回収債権にも再び弁護士報酬が発生してきます。
もし満額回収できた際は、再び20%の60万が発生するわけです。
総額で弁護士費用はおよそ150万程度が発生する見込みです。
今回紹介してくれた弁護士さんの温情で、回収額に合わせて弁護士費用は調整すると言ってくれたので実際にはもう少し減額されるかもしれません。
ただ、満額でこれくらいの金額が発生するということは読んでくれている皆さんに教えておきたいので明示しておきます。
満額回収できたとしても半分くらいは持っていかれるわけだね。
この半分の費用を払うことを惜しんでひたすら返済を何年も待つか、半分切ってでも回収に動くかだよね。
どこかトレードにも似ている判断が求められているよね。
確定判決と強制執行
支払督促から2週間が経ち、仮執行宣言付支払督促を送付しましたが、200万を貸してから3年が経ち、110万を貸してから1年が経ってしまっていました。
少しこの後の詳細は割愛しますが、まだ課題を残しているもののこれでまずはひと段落ついた形です。
差し押さえには銀行口座の差し押さえや給与の差し押さえがあるんだよね。万が一会社を退職した際には、それから預金残高の差し押さえに移る方法があるようです。
給与の差し押さえでは相手方の働いている会社を把握しなければならないので、場合によってはここで更にワンステップあるんだよね。
今回のケースで学ぶべき教訓
かなり長い文章となってしまいましたが、今回のケースを経験したことで得た教訓を、被害に遭ったMくんに書いてもらいました。
お金の貸し借りはしない
一つ目はこれです。
「この人は本当に信頼できる、この人ならちゃんと返してくれる。」
と自分では思っていても、客観的に見るとどうでしょうか?
僕は、客観視が足りなかったと思っています。
まず、本当の友達であれば怪しい投資話を持ってきたり金を借りようとはしないはずですから。
その時点で訝しむべきだったなと反省しています。
また、借りる方はお金に困っているので苦しいのはもちろんなのですが、貸す方も同じくらい、若しくはそれ以上に苦しいということを学びました。
僕は元々お金に余裕がある方ではありませんでしたが、それでも友人の助けになりたくてお金を貸しました。
その後自分の生活も段々と苦しくなってきて、友達に催促をするのも心苦しかったですし、連絡が途絶えたり返す返すと言いつつ返ってこない期間も本当に苦しかったです。
一時期は借金をしなければ生活できないほどでしたし、弁護士費用なんてもちろん払えませんので借金と、弁護士に相談して分割払いにしてもらい払っているのが現状です。
こんな思いはこの記事を読んでくださってる方にはして欲しくありません。
本当にお金が余って仕方がない方以外はお金の貸し借りはしてはいけません。これは自衛です。
契約書は必ず作成する
してはいけないとはわかっていてもどうしても助けたくて貸してしまう場合もあるでしょう。
否定はしません。僕もそうでしたから。
それならば、最低限必ず契約書の作成はしましょう。親でも親戚でも恋人でも友人でも関係ありません。
契約書を作成しないということはお金をあげるのと同義だと思ってください。
契約書は貸し借りを証明するためのものです。
ですがこれだけでは強制力はありませんので、可能であれば公正証書を交わしましょう。
弁護士への相談は早めに
僕は弁護士費用が高いことはわかっていたので、なるべく自力で回収しようと奮闘していた期間が長かったために弁護士依頼のタイミングが遅れてしまいました。
債務者は支払いが滞れば払いたくても払えない場合がほとんどだと思います。
その場合、素人での自力回収はほぼ不可能だと思ってください。回収できるのはウシジマ社長くらいでしょう。
なので契約書や振込履歴などの証拠を持って弁護士へ早めに相談しましょう。
遅ければ遅いほど債務者が高飛びするリスクも高まりますし高飛びまでの準備期間を与えることとなってしまいます。僕も弁護士への依頼が遅すぎたと反省しています。
人を簡単に信頼しない
最後はこれです。他人は他人です。簡単には信頼しないでください。
自分を守れるのは最終的には自分しかいません。もっと人を疑ってください。
僕は人を信頼しやすかったです。疑うよりも信じる方が楽だったからでしょう。
ですがそういう人は詐欺師にとっては最高のカモになります。
他人の言うことは簡単には信用しない。自分のことは自分で守る。嘘を見破れるようになる。生きていく上で大切なスキルです。その上で本当に信頼できる人を見つけてください。
皆さんが悪質な詐欺師たちに引っかからないように。
まとめ
投資詐欺のニュースが数多く報じられ、金額もとんでもない被害額だったりするのを見るにつけ、
「いやいや、なんでこんなのに騙されるねん!」
って思う方も多いと思います。自分もそういうところがあります。
しかしながら、SNSはもちろん、家族や友人を経由して騙されてしまうことも少なくないと思います。
家族や友人だと、すでに騙されていて善意から紹介するケースもあるからね。こんな美味しい話は是非紹介してあげたいっていう気持ちから知らず知らずのうちに詐欺に加担してしまうこともあるよね。
みんな被害者ってケースが一番悲惨なのですが、世の中そんなに美味しい話がただの人に回ってくることはないんだよね。
「あなただけ」みたいなは基本的に疑ってかかった方がいいです。
気をつけてても騙されてしまうことはあるかもしれません。
そんな時は泣き寝入りせず、頼れるところに相談してみるのが大事かなって思います。
餅は餅屋じゃないけど、やっぱり専門家に相談するっていうのはどんなケースでも大事だなって思いますね。
だから、キミ誰なの!